Date: 2026-04-15
こんにちは、ワールドワイド社労士事務所です。
「うちは現場仕事だから、労災は万全にしてある」という社長さん、ちょっと待ってください。その労災保険、社長自身の怪我までカバーできていますか? 実は、法人の代表取締役や役員、そして個人事業主は、法律上「労働者」とはみなされず、そのままでは労災保険を使うことができません。もし無保険のまま現場で大怪我をしてしまったら…今回は、そんな「知らなかった」では済まされない役員の労災リスクについてお話しします。
■ 役員の怪我は「健康保険」も使えない?
仕事中に怪我をした場合、通常は労災保険を使いますが、役員は対象外です。では健康保険を使えるかというと、原則として「仕事中の病気や怪我に健康保険は使えない」という大原則があります。
つまり、仕事中に役員が怪我をすると、労災も健康保険も使えない「制度の狭間」に落ちてしまい、治療費が全額自己負担になるリスクがあるのです。
■ 特別加入制度とは?加入できる人の条件
そこで用意されているのが「特別加入」という制度です。これは、労働者と一緒に現場で実務に携わる社長や役員、一人親方などが、任意で労災保険に加入できる仕組みです。
主な種類は以下の通りです。
1. 中小事業主等の特別加入:従業員を雇っている会社の役員など。
2. 一人親方の特別加入:建設・運送業などで従業員を雇わず働く方。
3. 特定作業従事者:農作業従事者や一部の内職など特定の仕事。
「自分は机に座っているだけだからいいよ」と言いつつ、たまに現場を回ったり、重い荷物を運んだりする社長様。その「たまに」の瞬間に事故は起きます。
■ 加入しないとどうなる?絶望的な3つのダメージ
未加入で事故が起きた時のダメージは、想像を絶します。
1. 治療費の全額負担:高度な手術や長期入院が必要な場合、高額な請求が個人に押し寄せます。
2. 休業補償がゼロ:怪我で現場に出られず、役員報酬を下げざるを得なくなったとしても、労災からの給付は一円もありません。
3. 障害・死亡保障なし:万が一、障害が残ったり命を落としたりしても、遺族への補償は厚生年金の範囲内に限定されます。
残された家族や会社の存続を考えれば、月々数千円の保険料を渋る理由はどこにもありません。
■ 手続きの方法と費用の目安
特別加入は、個人で労働基準監督署に行っても手続きできません。必ず「労働保険事務組合」や「一人親方団体」などを通じて申し込む必要があります。
費用は「給付基礎日額(自分がいくら保障を受けたいか)」によって決まります。まずは最低ラインでも加入しておくことで、最悪の事態は避けることができます。
■ さいごに
社長の代わりはいません。従業員の安全を守るのと同じ情熱で、社長ご自身の安全も守ってください。「現場に出る役員がいるが未加入だ」「以前から気になっていた」という方は、ご連絡ください。迅速に手続きを行い、安心をお届けします。
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