Date:2025/12/27
こんにちは、ワールドワイド社労士事務所です。
先日、弊社が所属する価値創造研究会主催の「ブランディング研修」に参加しました。
講師として、札幌を拠点に活躍されている企業ブランディングコンサルタントの勝山ヒロシ氏(株式会社ウィン)にご講演いただきました。
本記事では、企業が長く愛され、従業員が定着する組織を作るためのブランディングの秘訣をご紹介します。
「セリング・マーケティング・ブランディング」の違いとは?
今回の研修で特に印象に残ったのが、
「セリング」
「マーケティング」
「ブランディング」
の明確な違いです。
これらはビジネスの現場で混同されがちですが、実は「出発点」と「目的」が全く異なります。
読者の皆様も、自社の活動がどこに当てはまるか、考えてみてください。
1. セリング(販売)
出発点: 自分たちは何を提供できるか(Product-out)
目的: 契約をとること
これは、「売り手」の都合が起点になっています。
とにかく自社の商品を売り込み、数字を作ることが最優先されます。
しかし、これだけでは顧客との関係は一時的なものになりがちです。
2. マーケティング
出発点: お客様は何に困っているか(Market-in)
目的: 顧客の課題を理解し、最適なサービスを提案すること
ここでは視点が「顧客」に移ります。
相手のニーズを満たすことで満足を得ようとするアプローチであり、セリングよりも顧客志向です。
3.ブランディング
出発点: 私たちはなぜこの仕事をしているか(The Why)
目的: 自社の存在意義に共感してもらい、「この会社に頼みたい」と思われること
ブランディングの出発点は、商品でも顧客でもなく、「企業の想い」や「存在意義」です。
単に課題を解決するだけでなく、「あなたの会社の考え方が好きだから」と選ばれる状態を目指します。
なぜ今、「ブランディング」に注目すべきなのか?
現代はモノやサービスが溢れ、機能や価格だけで差別化することが非常に難しくなりました。
「何を買うか」よりも「誰から買うか」が重視される時代です。
単なる「セリング」や「マーケティング」だけでは、競合他社との価格競争に巻き込まれやすくなります。
しかし、「ブランディング」が確立されていればどうでしょうか。
「多少高くても、信頼できるあなたにお願いしたい」という指名買いが生まれます。
つまり、企業が長期的に選ばれ続けるためには、「私たちはなぜ存在するのか」という想いに共感してもらうことが不可欠なのです。
インターナルブランディングが組織を変える
ここで重要になるのが、「インターナルブランディング」です。
「インターナルブランディング」とは、企業理念やビジョンを、従業員一人ひとりに深く理解・共感してもらう活動を指します。
一般的にブランディングと言えば、社外や顧客に向けたブランディングを想像されるでしょう。
一方で、インターナルブランディングの対象は「自社の従業員」です。
外に向かって「私たちの想い」を発信するためには、まず内部である従業員自身が、その想いを深く理解し、共感していなければなりません。
従業員一人ひとりが「私たちはなぜこの仕事をしているのか」という出発点を腹落ちさせている状態。
これこそが、強い組織の基盤となります。
理念への共感が深まれば、従業員の行動は変わります。
「言われたからやる」という受動的な姿勢から、「お客様のために、自社の理念に沿ってこうしたい」という自律的な動きが生まれるでしょう。
この熱量は必ず顧客に伝わり、結果として企業のファンを増やすことにつながります。
また、共通の価値観を持つことで社内の一体感も醸成され、離職率の低下にも寄与します。
まずはインターナルブランディングに取り組んでみよう
インターナルブランディングの実践は、まずは小さな一歩から始まります。
研修で学んだポイントを参考に、自社で取り組める具体的なアクションを整理しました。
・経営層と現場の対話の場を設ける(ワークショップなど)
・業務と理念を結びつけ、「仕事の出発点」を再確認する
・社内広報を活用し、活躍事例や顧客の声を共有する
まずは、私たちはなぜこの仕事をしているか、一度見つめ直してみることから始めてはいかがでしょうか。
自社の存在意義(Why)を共有し、組織全体が同じ方向を向くこと。
これこそが、人材定着と業績向上を両立させる鍵となります。
変化に強い組織を作るため、まずは小さな対話から始めてみましょう。
本記事に関するご不明点や、労務管理全般でお困りのことがございましたら、
お気軽にワールドワイド社労士事務所までご相談ください。


