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【雇用保険】申請時の情報が間違っていた時には【届出の訂正】

こんにちは、ワールドワイド社労士事務所です。

雇用保険の手続きは、社会保険同様、入退社が多い組織になればなるほど、その量は膨大になります。

年度初めの新入社員の加入手続きが一区切りついたと思ったら、

6月から始まる年度更新の手続きで「今年の新入社員の雇用形態が間違っていた!」等、

以前申請した手続きのミスに、後から気づくというケースが出てくることがあります。

生年月日、フリガナ、入社日(資格取得日)などについて、申請時の記入・入力が誤っているということも、起きやすい事例と言えるでしょう。

そのような、公共職業安定所(以下、ハローワーク)等からの確認通知書が届いた後に、

当初の届出内容を訂正したいときの方法についてご案内いたします。

 

雇用保険の届出を訂正するには「訂正(取消)願」を提出する

雇用保険の届出を訂正する場合には、「雇用保険被保険者資格取得(喪失)等届 訂正(取消)願」を提出することになります。

社会保険の形式とは異なり、ハローワーク所定の書式がございます。

※ただし、管轄のハローワークによって項目や名称が異なる場合があります。まずは所轄のハローワークに連絡をし、「雇用保険被保険者資格取得(喪失)等届 訂正(取消)願」の書式の入手方法を確認しましょう。

その書式名からもわかる通り、

訂正だけではなく、取消をしたい場合や、

資格喪失時の届出についても同じ書式で申請することができます。

 

雇用保険被保険者資格取得(喪失)等届 訂正(取消)願の記載例

では、金沢で使用する書式を参考にして、実際にどのように記載するのかを見ていきましょう。

 

例)生年月日の訂正

正:平成1年1月1日

誤:平成11年1月1日

 

次の図のように作成します。

ポイントは、

①~⑤については全て記載すること

⑥以降の訂正事項については該当の欄のみ、書式の通りに誤った内容と正しい内容を記載すること

以上です。

 

雇用保険の「訂正(取消)願」には、添付書類をつける

雇用保険の「訂正(取消)願」を用いて訂正の申請をする場合には、

訂正したい項目によって添付すべき書類もあります。

ここでは、ケースごとに添付すべき書類の一例を紹介します。

 

1. 氏名のフリガナを訂正したい場合

従業員氏名のフリガナを訂正したい場合は、正しいフリガナがわかる健康保険証または年金手帳を添付します。

 

2. 生年月日を訂正したい場合

従業員の生年月日に誤りがあり、訂正したい場合には、健康保険証運転免許証年金手帳などを添付します。

 

3. 資格取得日を訂正したい場合

雇用保険の資格取得日を訂正したい場合には、

訂正をしたい日に在籍していることがわかるような出勤簿や労働者名簿、賃金台帳などを添付します。

 

4. 氏名の漢字を訂正したい場合※

珍しいことではありますが、対象者の氏名のフリガナは合っているものの、

漢字を間違っていた(旧字や異体字での申請も含みます)、というケースについてお話しします。

実はこの場合、訂正願の申請は必要ありません

「雇用保険被保険者資格取得届には漢字でも氏名を記入したのになぜ?」

と不思議に思われるかもしれませんが、

「雇用保険被保険者証」の氏名の部分はフリガナでしか記載されておらず、漢字は登録されていないのです。

そのため、漢字の間違いにもし気付いた場合でも、

被保険者番号によりフリガナで登録情報は管理されているため、

そのままで問題ありません。

 

また、結婚などで氏名変更があった場合も、

2020年6月1日以降は氏名変更単独での手続きの必要はなくなっており、

次のような届け出をする際に一緒に届け出をすれば良いことになっています。

・雇用保険被保険者資格喪失届
・個人番号登録・変更届
・転勤届
・育児休業給付金
・介護給付金
・高年齢雇用継続基本給付金 等

※そのほかの訂正の場合、賃金台帳や出勤簿、本人確認書類等その他の添付を求められることもあります。管轄のハローワークに添付書類を確認して提出しましょう。

 

作成した訂正届は、通常の資格取得届と同様に管轄のハローワークへ提出して下さい。

電子申請には基本的に対応していませんので、紙ベースでの郵送もしくは持込での提出となります。

 

取消をしたいときにも同じ要領で手続きをしましょう

珍しいケースではありますが、例えば勤務時間など、雇用保険に加入できる条件を満たしていない人について

「雇用保険被保険者資格取得届」で申請をしてしまい、後から雇用保険の対象者ではないことに気付く場合があります。

この時も訂正の際と同じ「雇用保険被保険者資格取得(喪失)等届 訂正(取消)願」の書式により取消が可能です。

条件を満たしていないにも関わらず雇用保険に加入している状態は避けなければならないので、

気付いた時点で早急に取消の対応を行いましょう。

逆に「間違えて資格喪失してしまった!」など場合の届出についても同じ書式で申請することが可能です。

 

訂正や取消は、ないことが一番ですが、万が一事務処理の誤りに気付いたらこの方法で正しく処理しましょう。

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